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初夏限定のFOX AIR

2024年03月16日

少しずつ夏が近づきつつあります。日本の夏の最大の敵は、気温ではなく湿度。仕事上、ヨーロッパを中心に世界中を周りますが、これ程夏の暑さが厳しい国もそんなにありません。例えば中東のドバイやアブダビ等も本当に暑いと感じますがこれは気温が暑い。ある程度湿度もあり、例えばホテルやショッピングモールは肌寒さを感じるぐらい温度を下げており、2重扉を空けて外に出るとサングラスが一瞬で曇る程です。サウナに入った様にサングラスが曇ります。それぐらいの体感なのですが、日本の夏の様なあの嫌な、汗が吹き出るベトベト感はありません。不思議です。日本の湿度は本当に厄介です。


日本の夏にMICHELE&shinのスーツは厳しい。

そんな厳しい日本の夏にMICHELE&shinのスーツは厳しく、正直オススメしにくいと感じています。あのじっと立ってるだけで、汗が吹き出る真夏にイタリアのフルオーダースーツは流石に厳しいのです。

これは車に例えると分かりやすいでしょう。MICHELE&shinのスーツは昔のフェラーリやマセラッティの様な物、一つ一つ手作りで決して営業車で使える様な物ではありません。トヨタのプリウスなら毎日の営業で酷使しても問題無いですが、フェラーリやマセラッティを毎日の営業で使うは無理です。タイヤが4本あり、ハンドル、ブレーキがあり人が乗れて、走るのは両方共に同じですが、全くの別物です。スーツもそんな物で、形はどことなく同じに感じますが、全く別物なのです。

そんな真夏の日本にMICHELE&shinのスーツは向かないと思っています。日本の7月8月のスーツは、イタリアの一張羅では無くて、作業着スーツ方がオススメです。日本の大量生産される工業スーツは本当に優秀で、世界でも稀を見るクオリティとリーズナブルな金額を実現しています。これには誇りを感じます。


夏じゃあなく初夏に着てほしいFOX AIR

そこで今回紹介する作品が FOXBROTHERSの中で、完全な夏向きの布生地のFOXAIRで作ったスーツです。FOXBROTHERSと言えば、冬のフランネルのイメージが強いですが、こんな夏向きの布生地もラインナップにあります。布生地の詳しい説明は他のサイトで、詳しく出ているので書きませんが、「平織で重たい」が特徴です。300gぐらいあります。ここで布生地の厚み(重さ)のプチ情報ですが、MICHELE&shinでは必ず、布生地を一度検品してから作成に入るのですが、その時に、新しく扱う布生地だと重さも測ったりします。そうするとメーカー表示の重さと随分違う布生地だったりします。笑

そんなプチ情報は置いといて、FOXAIRの話に戻ります。しかし、重くてしっかりしてるのがこのFOXAIRの特徴、なのでMICHELE&shinは初夏限定で着てほしいと思ってます。さすがにこれを日本の真夏は厳しい。かと言って、秋だとお洒落感が減ります。MICHELE&shinのFOXAIRは初夏限定です。


さてここからは写真で作品を紹介します。

FOXAIRネイビーブルーのシングルブレストスーツです。まさに英国のハリのある生地でナポリ特有の柔らかい服作りをするとこういう質感になります。

イタリア生地でハンド感満載なスーツも好きですが、こういう力強い雰囲気のスーツもいいですね。

ラペルデザインはストレートカットラインで。ゴージ幅は10cm ゴージラインは6cmのミドルゴージで。

この上衿から袖のラインがMICHELE&shinの特徴です。

フラップ5cm幅のこのサイズが今のナポリです。あえて角をつけてデザインしました。

ボタンホール、フラワーホール、ダブルステッチ、全て手縫いに拘るのが、MICHELE&shinスタイル。


今回はMICHELE&shinは初夏限定、FOXAIRスーツの完成ブログでした。是非参考にして下さい。