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マニカマッピーナの本領発揮。グレースーツの完成です。

2023年12月19日

ナポリ職人の愛した「マニカ マッピーナ」の肩付けが美しい、グレースーツが完成しました。

今回はMICHELE&shinの肩付けの特徴を語りながら、このスーツを紹介します。


マニカカカミーチャとマニカマッピーナ

この肩付けを、ナポリ職人は「マニカマッピーナ」と呼びます。いつからかは不明ですが、日本では、この様な肩付けをシャツ袖付けと呼びイタリア語で「マニカカミーチャ」と言うと信じられてきてます。しかし、ナポリではマニカマッピーナと呼びます。

もしかしたらイタリアも北部ではマニカカミーチャと呼ぶのかな?イタリアも日本と同じで、地方により方言がかなりあります。確かに初めフィレンツェの隣街プラートでMICHELE&shinを始めた時、僕もこの肩付けを日本の知識で、マニカカミーチャと言うと思ってて、普通に自信満々にマニカカミーチャ、マニカカミーチャと言ってたのですが、普通に通じてたし、指摘された事もありません。もしかしたら北部ではマニカカミーチャと呼ぶのかもです。次は11月にフィレンツェに行くので、聞いときます。


サルトリア毎に切磋琢磨し、オリジナリティーを出すのがナポリ流

ナポリいやイタリア中のサルトリアは、自分の作品に対して自信を持ち、オリジナリティーを追求します。なのでサルトリア毎に違うデザインがあり、違う着心地があります。そんなスーツのデザインを大きく左右する肩付けはのデザインは、どのサルトリアも、「どうだ!これが一番カッコイイだろう」と自信を持って出して来ます。マニカと呼ばれる付け方のお店毎で全く違うのです。呼び方も違います。例えば、MICHELE&shinの工房から歩いて行け距離にあるご近所さんで、これは既製品のメーカーですが、アットリーニの肩付けは、「マニカズラータ」と呼ばれ、少ししっかりちした肩付けだし、キートンの様な肩付けを「マニカグランデ」と職人は呼んだりします。


MICHELE&shinはナポリ東南部の代表的な肩付けマニカマッピーナ

そんなサルトリア毎に切磋琢磨してるイタリアですが、MICHELE&shinも負けてはいません。MICHELE&shinの肩付けは「マニカマッピーナ」でイタリアナポリ郊外東南部の代表的な肩付けはを少しアレンジした肩付けです。少しだけ袖を上肩が乗るイメージです。この肩付けは、ナポリスーツらしい柔らかさが出るのと、上衿から袖口までの流れるラインが出ます。


このラインです。

丸く丸く体を包み込み、シャープにしなやかに見せるのです。この肩付けと上衿のバランスデザインが出来る迄には、本当に長い時間がかかりました。この肩付けはMICHELE&shinの自慢です。


さてここからは写真で、美しい流れる様なスーツをみて下さい。

グレーのストライプスーツです。流れる様なしなやかなラインが自慢です。

上衿から袖口のラインが分かると思います。シャープでしなやか、こんなスーツを言います。

ラペル幅は10cm、ゴージラインは6cm ストレートカットのバランスが最高です。

チェンジポケットでアクセントをこのフラップ幅が今のナポリスタイルです。


袖口は本切羽の4つボタン、当然手縫いです。

ボタンホールも手縫いです。

ミラネーゼスタイルのフラワーホール。イタリアのオーダーなら必須のアイテムです。


パンツはインワンタックで。

ベルトタイプでデザインしました。


今回はマニカマッピーナの肩付けが美しい、グレースーツの紹介でした。

この肩付けは本当に美しく貴方をしなやかに見せます。是非参考にして下さい。