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新しいMICHELE&shinオリジナル芯材を作りに(1)

2023年08月18日

ナポリスーツのあの美しい仕上がりは、外見のデザインだけから来るものではありません。あの独特な美しさは、中からもくるのです。人と同じです、外見だけ美しく飾ってる人と、内面が美しい人とでは、人としての深みと味が違います。付き合ってすぐは分かりませんが、付き合えば付き合うほど、外見より中身で付き合いが深くなるのは間違いないでしょう、ナポリスーツも同じです、外見ももちろん大切ですが、中身が大切なのです。付き合えがあうほど、深みが増すのです。それがナポリスーツでMICHELE&shinなのです。


新しいMICHELE&shinオリジナル芯材を作りに。

スーツは縫っただけでは形になりません。中に芯材というものがあり、その上の布生地があって完成します。今回は芯材のブログなので、詳しい作りの話はまた今度書きますが、その芯材はナポリスーツの命でもあります。それほど芯材は大切なのです。なのに芯材の知識がそれ程ありませんでした。コロナ前から実は新しい芯材を作りたいとは思っていたので、今回勉強も兼ねて作りに行くことに。


ここがナポリのサルトリアのスーツの芯材をほぼ作ってる工房です。

ナポリの高級サルトリアの芯材はほぼここで作ってます。

看板も何も出ていません。ナポリの工房はこんな感じの所が本当に多いです。「看板なんか出さなくても、物で勝負してるんだ」って感じです。

場所と会社名は今回は伏せておきます。それには理由があって、ここの社長からこう言われました。「俺たちは手作業で拘りを持って作ってる、今以上は作れ無いから、変な商社や会社に来てほしく無いんだよ」って、昔、何かあったみたいです。

しかし、こんな所で、ほぼナポリの高級サルトリアの芯材は作られているんだから、ファミリーな感じが伝わってくるでしょう。工業製品ではないスーツはこんな所の力もあって作られるのです。


ナポリでは既製品の芯材とサルトリアスーツの芯材は全く違う

今回、MICHELE&shinオリジナル芯材をもう一つ作る為に、この工房にやって来ました。あまり日本では知られていないのですが、ナポリではサルトリア毎に、全てオリジナルの芯材をこんな工場と打合せして作ります。

社長も力を込めて言ってましたが、「既製品とサルトリアの芯材は全く別物だよ、服は中が大事なんだよ」と。その通りでチャラチャラしてそうなナポリのサルトリアの職人も各サルトリア毎に、自分が目指すスーツの形を決め、こんな工房と打合せして、全てオリジナルで作るのです。ナポリのサルトリアの歴史と奥深さを感じさせます。

ナポリでは既製品の芯材ととサルトリアスーツの芯材は全く違うとコンコンと聞かされてる所です。


長くなったので、次のブログで具体的な打合せの内容なんかを書きたいと思います。しかし、物作りは楽しいです。新しい発見の連続です。

まだまだ奥深いナポリスーツの魅力を伝えていけたらと思います。


今回は新しいMICHELE&shinオリジナル芯材を作りに行った話の1回目でした。