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ジャケットは縦のラインが必用です。

2022年03月26日

「今からのジャケットは縦のラインが必用です。」と言っても、写真の様なストライプの事ではありません。シルエットの事です。

ここしばらく、世界的に紳士のスーツのシルエットデザインは、「細く、短く」のスポーテーなデザインが主流でした。ジャケットもパンツも細く、短くです。しかしここに来て、大きくシルエットデザインが変わりつつあります、流行とは不思議なもので、暫く流行ると、すたり、また流行るとすたる、この繰り返しです。

よく御客様から「コンサバティブで流行に関係ない物が作りたい」との話を伺いますが、残念ながら「洋服は流行から完全に関係ないものは出来ない」とMICHELE&shinは考えます。特に紳士のスーツは、大きな形は決まっている事から、間違いなく時代と共に「シルエットデザインや細部の形大きさ」が新しい流行の流れと共に変わります。


10年刻みで変わる紳士の流行

紳士のスーツやジャケットのデザインは約10年刻みで変わっていきます。1950年代60年代70年代・・・・今のデザインと。

スーツに流行は無いと考えてる紳士は注意です。美しい女性は、紳士のそんなところを見ています。あまり張り切り過ぎて、最新流行を追っかけ、ハイブランドのロゴバッチリも少し恥ずかしいですが、昔のヨレヨレスーツで「それいつのスーツ?・・・・」はもっと恥ずかしい。

紳士のスーツやジャケットも必ず流行があります。洋服屋の「一生モノ」の言葉に騙されないように注意ですよ。


今からのジャケットは縦のラインで、きちっとお尻が隠れる長さが必須です。

今、イタリアでは紳士の流行が変わり、数年が経ちます。短く 細くのスポーテーなシルエットデザインから、長く、余裕のあるラグジュアリーなシルエットデザインにです。

そのシルエットデザインを分かりやすく解説すると、こんな感じのデザインです。

縦の長さが少し長いのが分かると思います。きちっとお尻が隠れる長さです。今からの主流はこの縦のラインを強調するデザインになります。

まだ短い丈のジャケットを作られてる方は、騙されたと思ってこのデザインにして下さい。写真を見ただけでも、カッコよさが伝わります。縦のラインが出ることで、スタイルが良く見え、大人の色気が出ます。まさにラグジュアリースーツになるのです。


今回の作品は、そんな今からのスーツデザインが生きる作品で、ロロ・ピアーナ・オーストラリスで作つた傑作です。ここから写真で紹介させて下さい。

MICHELE&shinの柔らかい仕立てに間違いない、ロロ・ピアーナオーストラリスのグレーのストライプのスーツです。ダブルブレスト、6つボタン2つ掛け。アウトパッチポケットが大人の色気を演出しています。


12㎝のワイドラペルも縦のラインのシルエットデザインのおかげで、美しい男らしい形に見えます。ストレートラインのラペルカットがシャープなイメージを。

イタリア職人こだわり上衿裏の表布です。見えない所に本当の洒落者のこだわりがあります。

ミラネーゼスタイルの手縫いのフラワーホールです。手縫いのシングルステッチも味があります。

本水牛の4つボタン本切羽です。当然袖のボタンホールも手縫いです。

マニカマッピーナの肩付けです。柔らかく美しい。

弧を描くアウトパッチポケットのデザインです。MICHELE&shinオリジナルのデザインポイントです

パンツはアウト2タック、ベルトレス。


MICHELE&shinのパンツと言えばこのディテールです。

今回はロロ・ピアーナオーストラリスで作ってた、今からのシルエットデザインのスーツの紹介でした。間違いなく今から、長くラグジュアリーなスーツデザインです。是非参考に。