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ピュア エスコリアル、2000年の歴史と伝統を。

2023年11月10日

MICHELE&shinで扱ってる布生地の中でも、かなり高級感な部類に入るPURE ESCORIAL(ピュア エスコリアル)の布生地。イタリア本国価格にこだわり、日本ではかなりリーズナブルだと御客様からお褒めの言葉を良く頂戴するMICHELE&shinでさえ、40万円を超える金額で作成が必要な、かなり高級な布生地です。そんなピュアエスコリアルで作成したスーツが今回完成しました。今回はそんなピュアエスコリアルスーツの紹介です。


2000年の歴史と伝統、ピュア エスコリアル

PURE ESCORIAL(ピュア エスコリアル)の布生地の凄みは1000年の歴史にあるでしょう。

約1000年前の11世記 北アフリカのアトラス山脈で発見された羊の毛が驚く程細く素晴らしい事を発見した人々は、その羊の貴重さを伝える為にまずスペインに送られる事になりました。その羊は大切に育てられ16世紀にスペイン王はマドリードの北西部にエスコリアルという修道院を建て、そこで王室専用の羊としてこの羊を飼育し始め、そこからスペイン王室以外門外不出として、「エスコリアル」と命名され、この布生地は重宝されたといわれています。

その後はナポレオン等によって、一時絶滅したと言われましたが、奇跡的に生き残り、極秘に育てられた、ごくごく少数なエスコリアルから今に至ってると言います。

詳しくはMICHELE&shin、2021年12月10日のブログに、エスコリアルの歴史を書いてますので、そちらも見てみて下さい。


作って分かったピュア エスコリアルの凄み

物には作ってみて初めて分かる事が沢山あります。それが、もの作りの難しさであり面白さでもあります。今回のピュア エスコリアルはまさにそんな布生地で、布生地だけ触った時はそこまで柔らかさと光沢が飛び抜けてるとは感じませんでした。これぐらいの布生地なら正直言って、ピュア エスコリアルでなくてもありそうな気がします。しかし形になればなる程、「さすがこれがピュア エスコリアルか!」となって来ます。このピュア エスコリアルの素晴らしさは一言で言うと、「張りは無いのに腰はある、そして圧倒的に上品な手触り」でしょう。この表現が合ってるかは分かりませんが、糸の性質からくるのでしょう、しなやかで腰が凄いのです。安い布の張りじゃあない上品で上質な腰があるのです。作ると分かります。さらに手触りの上品さは圧倒的です。安くないのです。

ピュア エスコリアルは圧倒的に違います。さすが王室の布生地です。


ここからは写真でピュア エスコリアルスーツを紹介します。

素晴らしい上品な光沢です。

ピュア エスコリアルの凄さが分かります。本当の高級とはこれを言います。

ラペル幅は10cmのミディアムゴージ。ストレートラインが上品です。

ミラネーゼスタイルのフラワーホールと重ね4つボタンの袖口です。当然手縫いに拘ります。

スラントポケット仕様で、このフラップ幅がMICHELE&shinのナポリスタイルです。

パンツはイン2タック。ベルトレスウエスマンは4.5cmでデザインしました。

裾のダブル幅は5cmが今のナポリスタイルです。しかし、上品な光沢感に見とれます。


さて今回は、ピュア エスコリアルスーツの紹介でした。本当の高級とはこんなのを言います。

ナポリ職人とピュア エスコリアルの最高のコラボレーションの作品が完成しました。

是非参考にして下さい。