micheleandshinblog

イタリア×イギリスの出来栄え

2022年01月21日

イギリスを代表する布生地メーカーの一つ ウイリアムハルステッド。1875年にイギリスで誕生した老舗中の老舗の布生地メーカーです。1875年と言えば大政奉還が1867年ですから、江戸時代の匂いがまだ日本にあった頃から布生地を織り始めた会社ということになります。

そんなウイリアムハルステッドの魅力と言えば、まずミルという事。(ミルとは布生地を実際に生産している織元会社を言います。他に「マーチャント」言うのもありますが、マーチャントとは自社で布生地の企画をし、ミルに製造をしてもらい販売している会社の事を言います。) ミル(織元会社)の魅力はやはりその長い歴史で培われた、技術力と布生地を作るこだわりにあるでしょう。ウイリアムハルステッドの生産は、近代テキスタイル産業の原点と言われる西ヨークシャー州のウイリアムハルステッド自社工場で行われ、原毛はオースト来リア産のメリノウール100%にこだわり、糸の品質管理から原材料の調達、仕上げまで、全てグループ会社で行う徹底ぶりです。今だ、こだわって家族経営を行っており、MICHELE&shinとどこかかぶるところがあります。

実際イタリアナポリの高級サルトリアは、ほぼ家族経営のところが多く、そんな方がこだわりの商品が作れるのでしょう。


そんなウイリアムハルステッドでMICHELE&shinがスーツを作るとこんな感じになります。


ウイリアムハルステッドのCHURCHILL(チャーチル)390gm wool100 を使ったダブルブレストのジャケットです。男を魅力的見せるブラウンのダブルブレストが本当に美しい仕上がりです。ウイリアムハルステッドのイギリス生地独特のあの、しっかりとした張りと厚みのある生地がイタリア製フルオーダージャケットの手縫いの柔らかさと相まって、シャープでありながらも、イタリア独特の丸みがあるのが写真で分かってもらえると思います。


イギリス布生地×イタリア手縫い

ウイリアムハルステッドの布生地はイギリス紳士の質実剛健とも感じれる質感があります。厚みと張りコシがあり、長年の使用にも耐えうるクオリティーです。そんな質実剛健な布生地をMICHELE&shinのイタリア製フルオーダーの手縫いにするとこんなにいいとこどりの質感になります。「イギリスの固さとイタリアの柔らかさ」です。

イギリスの固さとイタリアの柔らかさなんて、こうは書いてますが、実はちょっとイタリアの方が勝ってるかな? 

イタリアナポリの職人のプライドがやっぱい柔らかい仕上がりにするのでしょう。今の時代の仕立て映えを気にしながらもそこはナポリ仕立ての柔らかいジャケットです。


それでは作品を紹介します。


ウイリアムハルステッドのCHURCHILL(チャーチル)390gm wool100を使ったブラウンのジャケットです。

6つボタン上掛けのダブルブレスト、最もベーシックで美しいデザインです。


ポケットデザインを見てください。

6cmのスクエアカットにすることが今のナポリです。こんな小さなデザインのこだわりがオーダーメイドの楽しさです。

ラペルは12㎝のワイドラペル。ゴージラインは6㎝のハイゴージです。ラペルカットはストレートカットでシャープに。

ミラネーゼスタイルの手縫いのフラワーホールです。ナポリジャケットなら必須のポイントでオーダーメイドなら必ずやって欲しいデザインです。

胸バルカポケットは3.5㎝ 今のナポリはこの幅です。

当然ボタンホールも手縫いです。味が違います。


本切羽4つボタンの袖口です。MICHELE&shinの刻印入りオリジナルの水牛ボタンがやっと完成しました。

この肩付けがMICHELE&shinのオーダージャケット、マニカマッピーナです。

全体に柔らかな印象を与えます。


今回はウイリアムハルステッドのCHURCHILL(チャーチル)390gm wool100をつかったイタリア製フルオーダージャケットの紹介でした。

ウイリアムハルステッドの質実剛健の布生地で作るとこんなに柔らかく美しい仕上がりになります。

ぜひ参考にして下さい。