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PITTI UOMO 108 DAY1

2025年06月20日

Pitti Uomo 108 Day 1

今日のフィレンツェの朝は、昨日の猛暑とは打って変わって、半袖で出歩くのが少し肌寒く感じる、気持ちの良い朝です。しかし昨日は、この時期のフィレンツェでは異常なほど暑く、「今日は暑いね」が、暑い時の世界共通の挨拶なのだなと感じた一日でした。天気予報では午前中に雨が降るとの予想で、少し肌寒いのも納得がいきます。

今日は、世界中のイタリアファッション好きが待ちに待った Pitti Uomo の初日。何十回とこのイベントに参加していますが、子供が遠足に行くようなワクワク感で、今朝も朝5時過ぎには目が覚めてしまいました。紳士服業界の"あるある"ですが、なぜかこの日だけはどんなに疲れていても朝早く起きてしまうんです。

そんな Pitti Uomo も今回で108回目。今回はどんな顔を見せてくれるのか楽しみです。

初日のゴールデンタイムは10時。久しぶりに会う友人や業者と会場前の入り口で再会を楽しみます。そこには世界中から集まったカメラマンたちもいて、集まってくる紳士たちにレンズを向け、スナップを撮り続けています。

「そろそろ行こうか」とアパートを出ると、さっきまで晴天だった空が急に曇り、大粒の雨が落ちてきました。天気予報を見ると、午後からはまた晴れるとのこと。楽しみにしていたゴールデンタイムですが、天気には勝てません。少し小ぶりになるまで、アパートで待つことにしました。


ストリートの刺激を求めて

Pitti Uomo の本来の目的は、紳士服メーカーなどの展示会です。だから「雨でも屋内だから関係ない」と思う人もいるかもしれません。でも実は今、SNSの影響で、個人が世界中に発信できるようになり、会場に展示されている商品以上に、会場に来ている世界中の紳士たちの着こなしが大きな影響力を持つようになっています。

そこで見るスーツやジャケット、パンツは、展示されている商品よりも一歩先を行っているように感じます。MICHELE & SHIN がなぜ Pitti Uomo に来るのか、そのヒントがここにあります。そんな紳士たちの着こなしやデザインを見て、何かインスパイア(刺激)を受けたい。そこから新しいスーツを作っていきたいのです。

歴史に残る服は、文化とストリートから生まれます。今の Pitti Uomo には、その"紳士のストリート"があります。

雨も少し止んできたので、会場へ向かいます。

雨の影響か、午前中の会場はやはり人がまばらでした。それでも、その中には素晴らしい紳士たちがいます。
MICHELE & SHIN が刺激を受けたスナップを、少しだけ紹介したいと思います。


このスーツを着ていたのは、生地メーカーの社長さん。このコットンソラーロ生地は本当に素晴らしく、欲しいと思いました。ナポリの会社なので、今度訪問させていただく予定です。


ミラノのサルトリアの作品。写真で伝われば嬉しいですが、これは本当に最高のハンドメイドスーツでした。今回の1日目で見たスーツの中でも、作り、デザイン、ハンドメイド感のバランスが最高レベルでした。

みんな個性的で美しい着こなしばかり。人は少なかったものの、しっかりと刺激を受けられた Day 1 でした。

次は「Pitti Uomo 108 Day 2」のブログになります。お楽しみに。