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NAPOLIもこんなパリっと出来ます。

2023年07月23日

NAPOLIスーツと言えば、布生地本来の柔らかさとドレープ感を生かした、あの独特なスーツを思い浮かべる方が多いはずです。特にこのブログを読んでる人は思い浮かぶんじゃないでしょうか?

え・・・思浮かばない?おかしいですね?当店のブログを読んでる人は相当なナポリスーツ好きの変態かと思ってました。そんな変態じゃあ無い?ダメです貴方はもう変態です。こんなお店のブログを読んだせいで・・・でもNAPOLIスーツ好きの変態なのでいいじゃあないですか?


さてMICHELE&shinのブログはコピー&ペーストと言われる、コタツ記事はありません。布生地の事やスーツの事等、もし分からない事があれば、必ず現場に行くし、メーカーに必ず聞きます。そうしないと、本当の生情報ではないからです。悲しい話、ファッションの情報、特にイタリアのサルトリアの情報は、ガセ情報が多いのです。それは、誰かが書いた記事を簡単にコピー&ペースト出来る事で、初め書いた記事がそれ程正確な情報では無いのに、どんどん流れていきます。

前にも書きましたが、ナポリスーツ独特の肩付け、雨降り袖をマニカカミーチャと書いてる記事がほとんどです。でも現地ナポリで職人はマニカマッピーナと言います。マニカカミーチャで通じはしますが、現地ではナポリ方言のマニカマッピーナです。悲しい話です。こんなのはいっぱいあります。間違ってもいいから、自分の情報を出して欲しいものです。変態にはその生情報が嬉しいんですけどね。


NAPOLIもこんなパリっとが出来ます。

作業着スーツを見慣れてる人からすると、NAPOLIのスーツは「なんだこのピシッとしてないヨレヨレのスーツは?」の声が聞こえます。しかし、それ程作業着スーツとお洒落着のNAPOLIスーツは作りが全くの別物です。しかし、今回の作品は、布生地の恩恵を受け、このパリっとした仕上がり。NAPOLIもこんなピシッとしたスーツも作れるんです。ただ、ピシッとしただけで無く、全体のバランスは丸く丸くの美しいデザインで、NAPOLIスーツらしい仕上がりです。NAPOLIのこんなバリっとが出来るのです。


さてここからは作品の紹介です。

光沢、ハリ、コシ 全てが美しいスーツです。

シングルブレスト、ノッチドラペル、3つボタン段返り。美しいシルエットはNAPOLI職人の自慢です。

完璧なシルエットです。


上衿から肩先のマニカラインとハイゴージ、ゴージラン5cm、ゴージ幅10cm、ストレートカットのラペルカット、全てが美しい。NAPOLIスーツは美しさ優先です。


手縫いの素晴らしさを伝える、ハンドのボタンホールとハンドのミラネーゼスタイルのフラワーホール。胸バルカポケットも美しい曲線を描きます。

パンツはアウトワンタックでピストル型のサイドアジャスター。ウエスマンは3.5cmでデザインしました。

こんな細かいディテールが服好きにはたまりません。

今回はシングルブレスト、3つボタン段返りスーツの紹介でした。NAPOLIでもこんなバリっとが出来ます。ぜひ参考にして下さい。