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ARISTONのナポリブルー最高でした。

2024年03月06日

イタリア、ナポリのマーチャントARISTON(アリストン)。1920年創業とイタリアの布生地マーチャントとしては歴史は浅めな布生地屋ですが、他の布生地屋とはチョット違う布生地のバリエーションは正にナポリと言えます。抜群に素材に拘った高品質な布生地と、柄のバリエーションは今だ他の追随を許しません。そんなARISTONの代表作「ナポリブルーのジャケット」が完成しました。最高に色気のあるジャケットです。今回はそんなARISTONナポリブルージャケットを紹介します。


ナポリの太陽とARISTON

僕のARISTONのイメージはナポリの太陽。ナポリの太陽の下で恥ずかしげも無く着れる、独特な柄は、ARISTONの独壇場です。

ARISTONのコレクションの写真の一部です。(ナポリの太陽の下で恥ずかしげも無く着れる)の表現が少しは分かってくれたんじゃないでしょうか?。やもすると、こんな美しい色柄なのに、日本人は敬遠しがちです。何故かスーツやジャケットはダークな色や柄が幅をきかせ、こういうい美しいとしか言いようがない色柄の布生地を「イタリア人だから着れるんだよね。」とか「ちょっと派手で恥ずかしよ。」とか「アジア人は無理よ。」等々ネガティブに捉えがちです。しかし、やっと本場イタリアの紳士服文化がなじみ始めたここ最近、「服は人の為にあるんじゃない、自分の為にあるんだ。」が少しずつ定着してきたお陰で、紳士の自分の好きなファッションでスーツやジャケットを着る様になりました。嬉しい限りです。

実際イタリアナポリにいても、こんな柄のスーツやジャケットを着ている紳士はめったに見ません。それが、たまにカプリ島に船を飛ばして遊びに行ったりすると、こんな美しいナポリの太陽の様なジャケットを着てる紳士がエスプレッソを飲んでたりします。彼らは恥ずかしげも無く自分が着たいのを着ています。そして少し人の目を気にしています。( ̄∀ ̄)

カプリ島の太陽とARISTON最高の組み合わせです。

カプリ島の空です。美しい。


ARISTONまで幾度か遊びに

ARISTONの会社はナポリ郊外にあり、幾度か遊びに行ってます。工房からは少し遠くて、車を飛ばして30分はかかります。30分近いじゃんと思う人もいるでしょう?しかし、イタリアの郊外の車事情は物凄く良くて、普段渋滞はほぼしません。信号が無いのです。ローマやミラノ、ナポリなんかの大都会は信号があり渋滞しますが、イタリアの田舎街は本当に信号が無くラウンドアバウトと言って、ほぼノンストップで交差点を進めます。なのでイメージですが下道で、10㎞10分のイメージです。ほぼ高速道路並です。

確かにイタリア人はめちゃくちゃ車は飛ばします。道が分からなくて、ノロノロ走ってると、フィアットのマニュアルに乗った80歳位のおばあちゃんが、後ろにピタッと車をつけ、クラクションを鳴らしてきたりします。日本じゃあ煽り運転で逮捕です。

イタリアで運転する人は、後ろにピタッと付けられても煽られても怒らない様にしてください笑

前にARISTONで撮ったビデオです。


素材の良さが光る

ARISTONの布生地の大きな特徴として、素材の良さがあります。社長と話した時にも、「我々の布生地は柄に目が行きがちだが、実は素材には本当にこだわっている。イタリアナポリらしい、ソフトで柔らかい、糸のは徹底してるんだ。」と。確かに、派手な布生地に目が行きがちですが、この柄も素材があってからこそなのです。

ARISTON、素材の良さが光ます。


ここからは写真で作品を紹介します。

ARISTONナポリブルーのジャケットです。s,130番手の細さが光沢が凄いです。


ナポリといえばマニかマッピーナの肩付けです。マニカカミーチャとも言いますが、ナポリではマニカマッピーナと呼びます。ナポリの生地で縫うマニカマッピーナ、これこそ本物のマニカです。

ラペル幅は10cm ゴージラインは7cmのミドルゴージで。ラペルカットはストレートラインでデザインしました。

美しい、ナポリブルーが光ます。

限界まで追い込んでいる高い上衿から肩先の流れる様なラインはMICHELE&shinの自慢です。

ナポリといえばこのボタンホールです。うちのフラワーホールは全てmichele&shinオリジナルのミラネーゼにしていますが、先に開けてからぐるっと縫うこのボタンホールをフラワーホールにもつけるのがナポリでは支流で、昔職人と大喧嘩しました。この話はすると長くなるのでまたゆっくり書きたいと思います。

さて今回はARISTON、ナポリブルージャケットの紹介でした。

是非参考にして下さい。