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フィレンツェのクリエイターDIPOのスーツが完成

2020年05月09日

MICHELE&shinイタリアフィレンツェのクリエイターDIPOがPITTIUOMO97AW様にデザインしたスーツの紹介です。

DIPOとはすでに4年の付き合いになります。知り合った頃は、少し少年ぽさの残る顔立ちの中にギリシャ彫刻の様なバランスの良い彫りの深い顔に見とれた覚えがあります。

よくみんなで話すのですがDIPOは本当に男前です。あんな顔に生まれてきた女の子にモてただろうなーって話題になります。

 

DIPOはフィレンツェに住んでるので、打ち合わせは他のクリエイターに比べて本当にやりやすい。今リモートワークが叫ばれてますが、我々のサルトリアのオーダースーツは今だこれは出来ません。細かいサイズ・デザイン、更に布生地によっても微妙に作りを変えないとカッコいいスーツは出来ません。当然仮縫いは必要です。今だナポリのサルトリアが古い体質に見えるのはある程度しょうがないかな?

  今回のMICHELE&shinの基本のコンセプトデザインの「ダブルロープド肩付け」だけを伝えデザイン、布生地を選びます。

しかしナポリのアンドレ兄弟もそうですがイタリア人はあまり細かい要望はないです。それより全体のイメージを大事にする感じです。布生地を選ぶのも早い早い。ぱっとみて直感で選びます、今回選んだホワイト・ベージュの布生地も「これ良いねーこれで!!」こいつ真剣に選んでるのかな~って見えてしまいます。しかしこいつ本当に男前だな・・・腹立つ~笑

・今年のPITTIUOMO97の動向は?

ここで少しMICHELE&shinがPITTIUOMO97の現場で感じた動向をお話したいと思います。

まずお洒落な紳士の布生地はビンテージファブリックが絶対ですね。これは確実です、ビンテージ布生地でしか出ない生地感を色と柄は見ればわかります。今イタリア中の布生地問屋から良いビンテージを探すのが難しくなってます。今年の秋冬ぐらいから各ブランドやサルトリアはビンテージ生地に高い価値を見出して金額も高くなる傾向にあるのはまちがいないです。

更にタイトなサイズは無くなり、きちんとしたクラッシックなサイズ感になりました。今年から絶対守ってほしいのは「きちっとお尻が隠れる長さのジャケット」と「きちっとした余裕のあるテーパードラインのパンツ」です。短い、細いはもう昔です。

まだまだ細かいディティールなんかはありますが次回以降のブログで発信します。

・ホワイトベージュのスーツをいつ着る?

このホワイト・ベージュのスーツを着るのは実際ハードル高い様に感じます。写真でも分かる通り本当に綺麗でお洒落なスーツなのですが普段使いはチョットって感じになりのは間違いない感じです。そこでここぞの決める時用として、普段はジャケット、パンツで使うのが正解でしょう。しかしイタリア人はこんなスーツ好きなんですよねー。

・今回のスーツのこだわり

さて今回のスーツのデザイン ディティールの説明を。

ダブルブレスト6つボタン2つ掛けで少し高い位置で止めるのがDIPOのこだわり。

ラペル幅は12cmのワイドラペル ゴージ位置はベーシックな7cmと少し低くしてます。

ラペルカットは直線のカット 

非常にベーシックで綺麗です。

肩は今季MICHELE&shinのコレクションのデザインテーマであるダブルロープド。

今からこの肩付けはオススメです。

ステッチはナポリのサルトリアこだわりのダブルステッチ ハンドステッチにこだわります。ステッチを頼む時はハンドにして下さい。AMFステッチでの手縫いの様に見せてるステッチならステッチは入れない方が良いですよ。イタリア人は細かくないですが、何かに似せてるのは本当に嫌います。

ポケットは6cm幅のフラップでスクエアカットでシャープさを出してます。

今このフラップデザインですがフラップ角を直角にカットするデザインが少し見直されてきて、ここ最近イタリアでよく見かけます。このデザインもオススメです。


どうだったでしょうカッコいいスーツです。一見普通に見えますがこんなこだわりが最高にカッコいいスーツを完成させます。

今回はイタリアフィレンツェのDIPOデザインのスーツの紹介でした。