micheleandshinblog

こんなふんわり茶がいい

2023年11月04日

茶のスーツが人気です。僕も今年は一着作りたくて、どんな茶の布生地が良いかなとが悩んでたところに、この茶のジャケットが完成してきました。完成して来たジャケットを見てビックリです。ジャケット全体のふんわり感が半端ないのです。布生地だけを見ていた時とは全く違うイメージで上がってきています。

布生地のチョイスは本当に難しく、そしてこれ程楽しい作業がないと言われる由縁がここにあります。完成して初めて分かる、その布生地の素晴らしさと、作りの相性の楽しみはオーダーの醍醐味の一つです。

今回はそんな、出来上がってビックリ、ふんわり茶のジャケットの紹介です。

出来上がりにビックリです。

この茶の布生地はMICHELE&shinオリジナルファブリックで、イタリア北部ビエッラで購入した布生地です。最近はビエッラ布生地屋のオヤジも、日本人の好みを理解してて、「ミケーレ、この布生地どうだい?、本当に良い布生地だろう?」と時間が掛からない様に段取りしてくれています。しかし、実はこれが僕はあまり好きでは無くて、大量にある倉庫の在庫から探し出すのが好きなのです。最新の布生地から、ビンテージの布生地迄、探し出すのが好きなのです。トレジャーハンティングに似てます。


ビエッラで一番お気に入りの布生地屋です。

ゼニアの布生地です。

ビンテージな布生地のタグです。見たこと無いタグに何故かワクワクします。

いつもここでトレジャーハンタティングをしています。ここはビエッラと」言う事あって、エルメネジッドゼニアが得意です。

しかし布生地は不思議です。10年前に見たときは、そうでもないなと思った布生地が、今年見ると、凄く良く見えたりします。流行とはまた違う、布生地が発してる合図みたいに感じます。

そんな布生地屋でこの布生地を見たのは確か、10年以上前だったと思います。その当時、自分自身、茶のスーツが苦手で、初め見た時、あまり良い布生地だなとは思ってなかったのを覚えています。布生地のチョイスは個人の好みが明らかに出ます。今もですが、ブルーブラック(紺)やグレー(僕はチャコールグレーよりライトグレーが好きみたいです)の布生地ばかりをいつも大量に購入してしまいます。後で見返すと、やっちまったな・・・って感じです。そんな時、一緒に同行したスタッフに、「ミケーレ、この茶の布生地いいじゃん、ミケーレが買うと紺とグレーばっかりで面白く無くて本当センスが無い、そのくせに偉そうで、今回はこれも買おう。」と・・・。さすが外国人、ハッキリ僕のセンスの無さを思いっ切り突いてきます。本当腹立つ~。腹立ったけどその通りなので、今回は彼らに任せる事に。でも買って正解でした。良い布生地です。


体を包み込むふんわり感は抜群です。

この布生地は実はそんなに厚みのある布生地ではありません。なのに、何故か仕上がりがこんなにふんわりとします。手作りというのもありますが、何故か圧倒的にふんわりとします。

本当にビックリするくらいの仕上がりです。キルティングジャケットみたいに見えます。凄い。本当に決して厚い布生地では無いから不思議です。プロでも分からない不思議さが、オーダーの素晴らしさかのしれません。


さてここからは写真で作品を紹介します。


MICHELE&shinオリジナルファブリックで作成した茶のジャケットです。

ふんわり感が抜群です。

マニカマッピーナの肩付けと上衿から袖の曲線がMICHELE&shinの特徴です。


ラペルデザインはストレートカットでゴージ幅は10cmゴージラインは5cmのハイゴージで。

いつもならダブルステッチも今回はシングルステッチで、このジャケットにバッチリです。

美しいラペルの返りの写真です。3つボタン段返りはナポリのMICHELE&shinスタイルです。


ふんわり感が素晴らしい、ジャケットの紹介でした。

茶のジャケット美しいです。是非参考にして下さい。