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ダブルロープドショルダーが徐々に人気に

2024年04月24日

MICHELE&shinのオリジナルと言ってもいいはずです、このダブルロープドシュルダーの肩付け。この写真は2023のコレクションの写真ですが、最近イタリアでもこの肩付けをお願いされる事が増え、イタリアジェントルマンにも少しずつ、認知されてきたのかな?と勝手にほくそ笑んでます。今回はこのダブルロープドショルダーの秘密を少し書きたいと思います。


やっぱり人と違うのを着たいイタリア人、ショッピングを見ると分かる。

最近イタリアでオーダーを受ける時、このダブルロープドショルダーをお願いされる事が増えてきました。それもこれも全てSNSのパワーで、イタリアでもMICHELE&shinのインスタグラム等のSNSを見る事ができ、そこからこの肩付けを希望してきます。今、SNSは、使い方さえ間違わなければ最強の宣伝ツールに間違いなく、世界中に、瞬時に情報を届けれます。世界と繋がれる最強のツールで、世界を顧客にするなら間違いなくSNSと実感しています。そんなSNSを見て来るイタリア人は、明らかに自分の作りたいイメージがハッキリしています。こらはショッピングを「見ても出ます。イタリア人はどちらかと言えば、ハッキリとしたイメージを持ってショッピングに行きます。「こんな色のこんな形のこんなのを探してる」って感じです。何かいいのがないかな~とショッピングするのとは少し違います。全員ではないですが、イタリア人はそういう人が多い印象です。それは「人と違うのを着たい、周りからどう見られようと、自分が良いと思ったのが良い」の感覚が強いからでしょう。


マニカマッピーナの肩付けをMICHELE&shinの解釈でロープドショルダーに。

この肩付けは、昔からあるロープドショルダーをMICHELE&shinなりにアレンジした肩付けです。ナポリらしく、肩パットは入れてません。どうしても肩パットを入れると、MICHELE&shinらしいMICHELE&shin拘りの、「上衿から肩、そして、袖口迄の流れる様なライン」が出ません。そして、わざとギャザリングを施し、ナポリのマニカマッピーナの肩付けデザインをオマージュしています。ナポリ伝統、のマニカマッピーナの肩付けを、MICHELE&shinらしくロープドショルダーにアレンジしたのがこの肩付けなのです。


ナポリ職人が嫌がるこの肩付け。

この肩付けを初めて見たのが、かなり前のPITTI UOMOの会場でした。中心にある建物の2階のべランダで、いつも煙草を吸いながらタムろってる黒縁メガネの紳士達がいます。その中に明かに違うスーツを着てる紳士が、いつも気にはなってたのですが、時間が無く、なかなか話かける事が出来ずにいました。でもこの時の肩付けは抜群です。そこで、聞いたところ彼はベルギーでテーラーをやってる紳士との事。「その肩付け素晴らしいんだけど、どうつけてるの?」と聞くと、「これは、僕たちはダブルロープドショルダーと言ってて、肩先のダブルでユキワタを入れて作るんだ。その綿がダブルだから、ダブルロープドショルダーって言ってる。」

そこで教えて貰って、自信満々で工房の職人に「この肩付け作ろう。」と言うと、あきらかな拒否反応で、「変な肩付けじゃあないか?こんなのやりたかったら、フランス行け。」と・・・全世界共通で職人は偏屈です。でもそこが良いんです。自身のナポリ肩に圧倒的は自信を持ってる証拠です。さあ、ここからが楽しい職人との戦いです。宥めたりすかしたり、褒めたり、怒ったふりしたり、一緒に食事したり。この肩付けが完成するまでに1年以上かかったのを今は楽しく思い出します。


そんな素晴らしい肩付けの作品の少し写真をどうぞ。

今回はMICHELE&shin自慢のダブルロープドショルダー肩付けのブログでした。

本当にイケてる肩付けです。是非参考にして下さい。