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グレンチェックのコートが今年の本命になる予感

2022年12月02日

お洒落紳士達が待ちに待った、コートが着れる季節が到来です。そんなお洒落が出来る季節に、最高に美しコートが完成しました。グレンチャック、ダブルブレストのチェスターフィールドコートです。



なぜか今、これぐらい大柄のグレンチャックに目が行きます。イタリアでは完全なクラッシック回帰の流れ。そんな流れも反映してるのか、この大柄グレンチャックが美しのなんの。


この美しいグレンチャック布生地は今年の夏イタリアで購入。

この布生地は今年の夏にイタリア、プラートのいつもの布生地屋で見つけた布生地。実際は見つけたと言うより、強いオススメに推されて購入した布生地です。「ミケーレ、このグレンチャックの布生地どうだい?クラッシックで良いだろう?」なんて自信満々にオススメしてきます。


僕自身、実はあまり大柄が得意ではなくて、布生地だけ見てもなかなかイメージがつきません。そこで身体に大きく布生地を、あてて見ることに。するとこの柄がメチャクチャ良い感じなのです。これはコートにすると抜群だなと思い、彼らの言うことを聞き購入することに。

「アレッサンドロ、これ15mで良いよ」と、しかしアレッサンドロが「ミケーレ、この布生地は絶対良いからもっと買っとけ」なんて売りつけてきます。今回の買い付けはコロナがあってせいで3年ぶりの買い付けです。少し太っ腹になってるのを見逃してないなーこの野郎ー・・・なんて思いながら、勧めるまんま倉庫にあった在庫全部を買う羽目に。やられました(笑)


大柄はバンチブックでは難しい。


さて、こんな大柄な布生地を小さなバンチブックで選ぶのは本当に難しいと思います。実際、僕達プロでも分からない事は多くあります。

バンチブックの大きさは、あのエルメネジッド、ゼニアのバンチブックでさえ縦16cm横14cmの大きさの布生地です。しょうがないと言えばしょうがないのでしょうが、出来れば大きな布生地を体にあてて見たいものです。特に大柄はそうしないとスーツやコートになった時のイメージがつきません。

なのでMICHELE&shinがイタリアで直接購入の布生地clothMICHELE&shinの布生地は全て1.5m×1mにカットして店舗に置いています。昔のテーラーは布生地を「体にあててイメージをを沸かせたものです。大柄の布生地は布生地を体にあてて選ぶのをオススメします。


さてここからは作品の紹介です。美しいコートにをどうぞ。


大柄ダブルブレストのチェスターフィールドコート。ポケットデザインだけスラントポケットにデザインしました。

ラペルは13cmのワイドラペル。カットが美しい仕上がりです。

スラントポケットにデザインしたことで実用性とデザインの両立を実現。


今年の本命になりそうなダブルブレストのチェスターフィールドコートを少しアレンジした大柄グレンチャックのコートの完成です。

袖も少しデザインして切り替えの2つボタンに。


コートは男をカッコよく見せる後ろ姿が一番重要です。ベルテッドで男らしさと色気を演出。

インパーテッドプリーツは女性受け抜群です。

美しい後ろ姿です。

フラワーホールはダブルで手縫いのミラネーゼつけるのがMICHELE&shinスタイル。芸術的なスタイルには絶対に外せないディティールです。

今季からコート用のMICHELE&shinオリジナル本水ボタンが完成。これも本水牛の材質から形、大きさまで細部に拘って作成しました。


今回は大柄グレンチャックチェスターフィールドコートの完成でした。随所にこだわりのデザインを入れた自信作です。


ぜひ参考にしてください。